ゲルマニウムは血行促進に本当に効果があるのか

ゲルマニウムとは

ドミトリ・メンデレーエフは、自ら考案した周期表で当時知られていた元素(ケイ素)から、未発見の元素を 「エカケイ素(Ekasilicon, Es周期表におけるケイ素のすぐ下の元素という意味)」としました。

 

1885年、ドイツのクレメンス・ヴィンクラーがアージロード鉱という銀鉱石からこのエカケイ素に当たる新元素を発見し、ドイツの古名ゲルマニア (germania) にちなんで命名したのがゲルマニウムです。

 

ゲルマニウム(Germanium)は原子番号 32の元素で元素記号は Geです。炭素族の元素の一つでシリコンより狭いバンドギャップ(約 0.7eV)を持つ半導体で、結晶構造はダイヤモンド構造です。

 

初期のトランジスタにはゲルマニウムが使われ、安定性に優れるシリコンが登場するまでは主流でした。また現在でも、電圧降下が小さいことからダイオードに、バンドギャップが比較的狭いことから光検出器に用いられています。

 

ガンマ線の放射線検出器(半導体検出器)においても、素子を液体窒素などで冷却する必要があるという欠点もありながら、エネルギー分解能に優れることから利用されています。

 

赤外線に対して透明で、赤外域で高い屈折率(約n=4)を示す材料として有効性が認められており、この性質を利用して石英を用いたレンズにゲルマニウムを添加すると屈折率が上がり、また赤外線を透過するようになるので、光学用途にも多用されています。